『「なぜ薬が効くのか?」を超わかりやすく説明してみた』をわかりやすく説明してみた

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 普段何気に飲んでいる薬その薬が一体どのような仕組みでどのように体に作用しているか

 気になったことはありませんか?

 そんな疑問を解決してくれる1冊を今回は紹介させていただきます。

体の仕組みからそのターゲットまで

 私たちの体は、たくさんの細胞が集まってできています。細胞が集まって組織(上皮組織、筋組織、神経組織、支持組織)になり、さらに組織が集まると心臓などの器官になります。薬の多くは、この複雑な体の中で特定の「標的タンパク質」に結合することで、その効果を発揮します。

身近な薬の秘密

 OTC医薬品とは?

薬局やドラッグストアで処方箋なしで買える薬は「OTC医薬品」(Over The Counter)と呼ばれています。風邪薬や痛み止めなど、身近な症状に役立つものがたくさんありますね。

熱や痛みを抑える薬の正体

なぜ熱が出て、痛みを感じるのか?そのカギを握るのが、「シクロオキシゲナーゼ」、通称「COX(コックス)」という酵素です。このCOXが、発熱や痛みを引き起こす物質を作る司令塔のような役割をしています。

解熱鎮痛剤の代表格「アスピリン」は、1819年に柳の樹皮から見つかった「サリシン」という分子を改良して作られました。そして1899年、ドイツのバイエル社が販売を開始した、まさに解熱鎮痛剤の最古参です。

バファリンの「半分」の優しさの秘密

「バファリンの半分は優しさでできています」というCMでおなじみのバファリン。実は、その「半分」を占める優しさの正体は「合成ヒドロタルサイト」という成分なんです。これは、アスピリンによる胃への負担を和らげる役割をしています。バファリンという名前も、**buffer(緩和するもの)asprin(アスピリン)**を組み合わせたものなんです。

細菌とウイルスの大きな違い

病気の原因となる「細菌」と「ウイルス」。この2つは全く違うものです。

  • 細菌:1つの細胞からなる「単細胞生物」で、体内で細胞分裂をして増えていきます。
  • ウイルス:細菌よりもずっと小さく、自分だけでは増えることができません。感染した動物や植物の細胞に入り込み、その細胞の物質を使って増殖する、ちょっとずる賢い存在です。

ワクチンの歴史と進化

ワクチンの始まりは、イギリスの医師エドワード・ジェンナーが開発した「天然痘」のワクチンにさかのぼります。彼は、牛がかかる天然痘「牛痘」にかかった人の膿を採取して接種することで、天然痘を予防できることを発見しました。これが「牛痘接種法(種痘)」と呼ばれる方法で、現代のワクチンの基礎となりました。

そして近年、私たちを驚かせたのが、新型コロナウイルス感染症に対する「新しいメカニズム」のワクチンです。新型コロナウイルスは、遺伝情報として「RNA」を持っており、この情報をもとに私たちの体内でタンパク質が作られ増殖します。このウイルスの遺伝情報を含むRNAを人工的に作り出したものが「mRNAワクチン」です。このmRNAワクチンの実用化を可能にしたカタリン・カリコ博士ドリュー・ワイスマン博士は、2023年にノーベル生理学・医学賞に輝きました。

まとめ

薬が私たちの体にどのように作用し、病気を治したり症状を和らげたりするのか、少しはご理解いただけたでしょうか?普段何気なく使っている薬にも、奥深い科学と歴史が詰まっていることに気づかされますね。

あなたの「薬」に関する疑問は解消されましたか?

この他にも数々の症状とそれに対する薬の話が図解を載せて分かりやすく解説されている本になります

気になった方は、手に取ってみてください。

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