【感想】『ラブカは静かに弓を持つ』/安壇美緒

【2023年本屋大賞第２位】
【第25回大藪春彦賞受賞】
【第６回未来屋小説大賞第１位】
【第44回吉川英治文学新人賞ノミネート】

『ラブカは静かに弓を持つ』/安壇美緒

あらすじ

ある日、上司から著作権法の演奏権の侵害の証拠を掴むために音楽教室への潜入を命じられる主人公。
身分を偽ってチェロを習い始める。始めは調査の為に築いた関係だが次第に講師や、同じ教室の受講生
に心を動かされていく。今までに無いような切り口のスパイ×音楽小説。

おすすめポイント

タイトルと装丁がカッコいい

思わず書店で目を引き手を取りたくなるタイトルと装丁。今シーズンジャケ買いしたくなる小説NO.1
『ラブカは静かに弓を持つ』というタイトルも思わず声に出してみたくなるタイトルです。
装丁とジャケットがいい本は電子書籍じゃなくて紙の本でぜひ揃えたくなりますね。

スパイ×音楽

コンクールやプロを目指す音楽小説とは違って本作は著作権をテーマとして扱っており、音楽小説要素に加えスパイ小説要素も味わえるスパイ×音楽が楽しめる小説になっています。

主人公の心に移り変わりに注目

主人公の気持ちの変化がとても丁寧に描かれており、読み進めていくうちにどんどん世界観に引き込まれていきます。

　まとめ

　タイトルと装丁がカッコいいので、ぜひ紙の本で手元に置いてみてはいかがでしょうか。
　中身の方も深海のように奥深く引き込まれる作品になっています。
　音楽、著作権、チェロに詳しくなくても楽しめるので、勇気をもってジャケ買いしてみましょう。