『コンビニ人間』で芥川賞を受賞された村田沙耶香さんの12編の短編小説を集めた『生命式』
一見すると狂気の内容だが生々しく生命感あふれる素晴らしい文章で綴られています。
今回はそんな村田沙耶香さんの『生命式』の感想について書いていきます。
『生命式』/村田沙耶香
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あらすじ
命、生、性などをテーマとした村田沙耶香さん自身が選んだ12編収められています。
亡くなった人をみんなで食べて子供を作って生命の誕生を目的とする表題の『生命式』
亡くなった人間が動物の毛皮のように素材として使われることが当たり前になった世界を描く『素敵な素材』など、自分自身の常識や普通を軽々と壊してくれる作品が多数収録されています。
おすすめポイント
- 当たり前を壊してくれる
- 美しい文章が読める
- 文学作品だけど、エンタメ小説としても面白い
村田沙耶香さんの作品はどれも鋭い角度で当たり前だと思っていることを簡単にぶっ壊してくれます。
「こんなこと考えたことなかった」の連続で様々な感情を揺さぶられます。
どこを切り取っても生命感あふれる美文を堪能できる作品になっています。
生々しくもどこか綺麗で刺激的な文章を読むことが出来ます。
また、文章の美しさもさることながら内容も面白いです。
それぞれの食の文化の違いを面白おかしく描いた『素晴らしい食卓』何回読んでもラストにかけての妹の婚約者のテンションが笑えます。
まとめ
文学作品としてもエンタメ小説としても面白い!
どこを切り取ってもみずみずしく生命感あるれる珠玉の短編が詰まっている作品になっています。
個人的なおすすめは『素晴らしい食卓』ここ最近読んだ短編小説の中でも群を抜いて面白かったです。
何回も読み返したくなるような12編の短編集となっています。
興味ある方は是非手に取ってみてはいかがでしょうか。
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